映画人口と興行収入の推移

映画人口と総売上

 映連統計資料から、戦後の日本の映画人口と興行収入合計の推移をグラフにしてみた。興行収入というのは、映画館にお客さんが支払う入場料の合計額。ざっくり言えば、これが映画の市場規模ということになる。実際には売店での買い物も映画館の貴重な収入になるのだが、それはこの中には入っていない。

 似たようなグラフは映画関係者ならあちこちで見たり、自分で作ることもあるだろうけど、まあ映連の統計資料は毎年1月に前年のデータが出てくるので、これはその最新版ということです。と言っても、グラフとしてはここ10年ぐらい傾向としては変わり映えしないわけだけれど……。

 まず映画人口だけれど、これは1958年(昭和33年)に11億を突破したのをピークに急落し、1970年代半ばからほぼ横ばいになっている。映画人口が増えただの減っただのと一喜一憂する映画ニュースもあるけれど、このグラフを見れば、ここ30年か40年の増減は、その前のダイナミックな増減(というより劇的な減少ばかりが目立つけれど)に比べれば本当に微々たるものだ。

 とはいえ、映画は1990年代後半から少しずつ観客数を増やしている。薄紙を積み重ねるような微々たる伸びではあるのだろうが、これが結果としては映画総売上の増加に寄与している面は大きいのだろうな。

 興行収入は2,000億円ぐらいのところで現在足踏み状態。1970年代から90年代にかけて一度踊り場的な停滞があり、そこから一段突き抜けての足踏みなのだが、全体の傾向としては堅調な右肩上がりなので、数年以内にここを上抜けして2,300億円ぐらいに達するんじゃないだろうか。ただしそのためには映画料金の値上げが不可欠になる。現在映画入場料は1,200円台なのだが、これはここ20年以上変わらない。これが1,300円台になれば映画業界は大いに潤いそうだが、そのためには世の中の景気が良くならないとどうしようもない。

 映画に限らず娯楽産業というのは、生活に必要不可欠なものではない。だから景気が悪くなって消費が低迷すると、真っ先に支出を絞られてしまう分野だ。今年は消費税の値上げもあって、映画の前売り券などは少しずつ値段が上がっているとのこと。これによって来年は映画入場料の平均が少し上がると思うけれど、それが客足にどう影響するかは未知数。さてどうなることか。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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  1. ピンバック: 映画館は超過密状態だ! | 新佃島・映画ジャーナル

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