
本日の卦は、履(り)の五上爻変。履の帰妹(きまい)に之く。
虎の尾を履(ふ)むも人を咥(くら)わず。亨る。上九。履むを視て祥(しょう)を考う。それ旋(めぐ)るときは元吉なり。象に曰く、元吉にして上に在るは、大いに慶びあるなり。
祥は「きざし」のこと。前兆。旋るは回転することだが、立ち返る、元に戻るという意味もある。履の卦が出たら、それが何を意味しているか考える。そして基本・原点に立ち返る。そうすれば大きな喜びがあるらしい。
之卦は帰妹。帰妹は結婚を意味する卦だが、女性の側から男性の側に赴くという意味がある。これは易を作った古代人の感覚からすると、あまり良い結婚とは言えなかった。そのため、卦辞は次のようになる。
帰妹は、往けば凶なり。利ろしきところなし。
現代であればこの卦について、恋愛や結婚について占ったとしても、別の解釈をするのが自然だと思う。そもそも僕は結婚のことを占ってこの卦が出たわけではないので、別の解釈に行くしかないのだけれど。
昨日の夕食がだいぶ残っていたので、今朝はそれを弁当箱に詰めて会社に持っていく。昼は会社の自席でそれを食べた。短時間で済ませられるし、面倒がないし、経済的というメリットはある。しかしながら、僕はやはり外食が好きだから、今後も外食メインで行きたい。でもたまには弁当もありかな?
そこそこ仕事があってあっと言う間に夕方。いつもこのぐらいのペースで仕事ができると最高なのだが。定時退社して、今日も映画。TCGメンバーズカードの割引き日なので、ヒューマントラストシネマ有楽町で『教育と愛国』を観ることにした。地味そうなドキュメンタリー映画だが、劇場窓口でチケットを購入しようとしたら、ほぼ満席なのに驚いた。入場料は会員割引きで1,100円。
映画については「入場料が高い!」と昔から言われているが、ヘビーユーザーは各種の割引制度を熟知して使いこなしているので、当日入場料1,800円とか1,900円を払う人はまずいないと思う。
ほとんどのシネコンは会員制度があって、会員はいつでも一定の割引きが受けられることが多い。その他、週に一度は会員割引き日がある。さらに興行組合の割引き日があり、シネコン独自の割引き日がある。
銀座・有楽町・日比谷界隈の映画館だと、月曜日はこれといった割引きがないものの、火曜日はTOHOシネマズとTCG会員の会員割引き日、水曜日はTOHOシネマズと丸の内TOEIで割引き日、木曜日もTCG会員の割引き日になっている。TCG会員割引きが使える映画館は、ヒューマントラストシネマ有楽町、角川シネマ有楽町、シネスイッチ銀座がある。選り取り見取りなのだ。割引きがない金曜日も、豊洲まで行けばユナイテッド・シネマが会員割引き日。
こうやって映画館をぐるぐる回っていると、シネコンの鑑賞ポイントがたまってくる。これを使うと、映画がタダになったり割引きになったりする。映画はこうやって、ヘビーユーザーほど得をするようにできている。
(今回各種の会員証を確認したら、ユナイテッド・シネマの会員証が期限切れになっていた。やばい。更新しなくては。新たに新規取得になっちゃいそうな気もするなぁ……。)
『教育と愛国』は小学校から大学に至る現在の学校教育に、政府が着々と支配の手を伸ばしていることを取材したドキュメンタリー映画。観ているとある種の恐怖を感じるのだが、それは教育に介入しようとする人たちの「目的」がよく見えてこないところにある。
少なくとも戦前の政府による教育統制には、日本を天皇中心とする挙国一致体制にするという明確な目標があった。教育勅語はそのためのツールだったし、近代化を急ぐ日本には必要なものだったかもしれない。ただしこの急速な近代化は多くの毒を含んでいて、その毒が全身に回ってついに大日本帝国がご臨終となったのが1945年8月だったわけだが……。
しかし現在教育に手を突っ込もうとしている政治家たちは、この国をどんな国にしたいんだろうか? 映画を観ていても、その明確なビジョンがまったく見えない。彼らは戦後教育に反対。反日教育に反対。自虐史観に反対。左翼的な思想に反対だと言う。反対反対反対だ、何でも反対、反対ばかり。しかしその先に、彼らはどんな未来を思い描いているのか。
それは形を変えた、中国や北朝鮮なんじゃないのかね?