
本日の卦は、否(ひ)の五爻変。否の晋(しん)に之く。
否は易経六十四卦の中でもことさら悪い卦のひとつ。下卦は地を意味して、これは下に進もうとする。上卦は天で、これは上に昇ろうとする。下卦は下に、上卦は上に進むから、この卦は真ん中から上下に切り離されて、それぞれ別々の道を進むのだ。もっともまとまりのない卦。それが否だ。
この反対に、もっともまとまりのある卦は泰(たい)。これは人は上卦と下卦が逆になっていて、上卦が地として下に進み、下卦が天として上に進もうとするので、真ん中でぴったり重なり合ってバランスが取れるのだという。
そのため中華料理店の中には、「泰」の字を店名に入れているところが結構ある。例えば小籠包で有名な鼎泰豐(ディンタイフォン)は、店名の漢字3文字がすべて易経由来。鼎は安定を意味し、泰は安定と大らかさ、豊は豊かさを意味する卦だ。なんともおめでたい。
否はこれ人にあらず。君子の貞に利ろしからず。大往き小来(きた)る。九五。否を休(や)む。大人は吉なり。それ亡びなん亡びなんとて、苞桑に繋(かか)る。象に曰く、大人の吉なるは、位正しく当ればなり。
否は人間では考えようもなく不合理で理不尽な時。立派な見識や経験を持つ人が非の打ち所のない振る舞いをしても、それが正当に評価されないぐらいだ。大事なものが忘れられ、小さなことばかりが重用される。
とはいえ九五は、否にあってもその力が弱まっている。正しく振る舞うなら正しく評価されるはずだ。常に最悪の事態を想定して、慎重に行動すること。九五で大人が吉と言われるのは、奇数爻である五爻が陽爻になり、対応する二爻には陰爻があって、位が当たっているからだ。
晋は、康侯(こうこう)もって馬を錫(たま)わること蕃庶(はんしょ)にして、昼日に三たび接せらる。
晋は地中にあった太陽が昇ってくる様子を示す卦。否という悪い卦も、五爻が転じて晋卦に変化する。
今日は天気予報では曇りだの雨だのの言っていたはずだが、朝起きて窓の外を見ると明るい。天気予報が外れて雨にはなりそうにないので、今日は自転車で会社に行くことにした。
ダチョウ倶楽部の上島竜平が亡くなったことが、ちょっとショックだった。特別好きだったわけではないけれど、彼らがテレビで活躍し始めてからベテランとして扱われる最近まで、ずっとリアルタイムで見ている。61歳というのは、僕の感覚ではもう同世代に近い。
会社では仕事があるので一安心。朝からこつこつ仕事をして、昼は外に食べに出る。今日は京橋テアトル試写室に近い八重洲とり安で、きじ焼重を食べた。800円。美味かった。美味いものを食べていれば、僕は満足だし幸せだ。
京橋は試写室があったため、何度も何度も訪れている場所だ。今でも京橋テアトル試写室があるし、以前は映画美学校の試写室もあった。試写が午後一番なら昼は近所で食べていたはずだが、時間とお金の節約のため、牛丼屋とか立ち食いそば屋などしか利用していなかったはず。
今から考えると、ちょっともったいないことをした。
京橋にはまだまだ美味しい店がありそうなので、今後もそうしたところを開拓していきたいと思う。美味しいものを食べれば僕は幸せなんだから、これは僕なりの「幸せ探し」ということになるのかな。平日1日1食1,000円の幸せ探しというのは、なんだかみみっちい話ではある。でもこういう小さなことの積み重ねが、結構大事なことだと思うよ。