自動車に生体認証システムを

 高齢ドライバーによる交通事故が減らない。これはたまたま報道が偏っているわけではなく、実際に交通事故中の高齢ドライバー比率が高まっているようだ。

 内閣府が発表している平成29年交通安全白書(概要)では、特集として「高齢者に係る交通事故防止」を取り上げている。これを見ると、高齢者による事故が確実に増えていることがわかる。

 日本では地方はもちろん都市部でも郊外になれば車がないと生活の不便を強いられるところも多く、核家族化もあって高齢者ドライバーは今後も増えていくと思う。何しろ日本中で高齢者の比率が高まっていくのに、高齢ドライバーだけ減らそうとしても無理があるのだ。

 しかし高齢ドライバーが自らの身体能力や判断能力の衰えを自覚し、免許を自発的に返納する例は増えている。だましだまし運転を続けていた人が小さな事故を起こしたのをきっかけに、周囲の説得などもあって免許を返納することも多いはずだ。

 今後はこうしたことをどう制度化するかが大事だし、「車がないと生活できない」と言う人たちに対して、免許返納後の生活について安心できるバックアップ体制を作っていくことが大切だと思う。それは地域路線バスの復活かもしれないし(マイクロバスやワンボックスカーを使った地域バスも増えている)、安価に利用できるタクシークーポンを一定枚数発行する必要があるのかもしれない。将来的に無人の自動運転車を、地域住民でシェアすることが普通になるだろう。

 しかしバスやタクシーは高コストで地方財政を圧迫するし、自動運転の実用化までは何年かかることか……。

 とりあえず現時点でできそうなことは、高齢ドライバーには自動ブレーキ車の使用を義務づけることぐらいだと思う。あるいは免許を返納したドライバーが、確実に車を運転できなくする仕組みを作ること。こうした仕組みを実現するには、スマホなどに使用されている生体認証システムが利用できるはずだ。

 数万円のスマホにも生体認証のシステムがあるのだから、その何十倍ものコストをかける自動車に生体認証システムを装備できない理屈がない。現在の免許証にはICチップが内蔵されているので、この情報を読み取れる装置も自動車に装備して、運転手が免許証を持っているかどうか、免許証の種別は車の運転に適しているものかどうか、運転手は車に登録してあるユーザーかどうかなどを瞬時に読み取ることは技術的に可能なのだ。

 これによって、免許不携帯者、免許不保持者、未登録ユーザーの運転をさせないようにすれば、「自動ブレーキ車限定免許の高齢者が他の自動車を運転してしまう」とか「免許を返納したドライバーや免停中のドライバーが運転する」といったことを防ぐことができる。もちろんこれは、一般ユーザーにとっても車の盗難防止に大いに役立つはずだ。

 最近の自動車のCMを見ると、自動ブレーキの安心感を全世代にアピールするものが増えてきている。自動車の展示会などでは、生体認証を搭載した自動車の展示も少しずつ現れてきているようだ。もちろんこうした装備にはコストがかかるが、シートベルトもエアバッグも普及したのは最近になってからだ。一度「こうする」と決めてしまえば、コストば安価なものになるだろう。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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