結局は安倍首相夫人の問題じゃん!

写真:読売新聞

 森友学園問題で役所に働きかけたのは、やはり安倍晋三夫人の昭恵さんだったらしい。

 昭恵さん側(正確には彼女に付いていた女性官僚)から森友学園側に送ったファックスによって、森友学園側から昭恵さん経由で財務省本省に働きかけたことは明らかになった。これ自体は、政府も昭恵さん側も否定していない。

 安倍首相はこれについて「籠池氏側の要望に沿うことはできないと、きっぱりとお断りしゼロ回答だ」と言っているのだが、ファックスでの返答は以下のようになっている。

現状ではご希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたらご教示ください。

 読めばわかるとおり、これはまったくの門前払い、ゼロ回答というわけではなく、多少の含みを持たせているのだ。もちろん社交辞令ということもあるし、頭ごなしに拒絶することを避けた婉曲な断りの返答だと解釈することもできるだろう。だが文言の上では、これはゼロ回答ではない。「まだ何かしらの希望がありますから、期待して待っていてください」というニオイが感じられる言葉づかいになっている。

 僕自身はこれについて、役所としては表向き「それはできません」と言ったものの、その裏で首相とその夫人の気持ちを忖度(そんたく)して、森友学園側の要望に添えるように動いたのだと思う。そう考えることで、その後の不可思議な動きはすべて説明できるのではないだろうか。

 むしろそうとでも考えないと、森友学園に対する過度な政治的優遇を説明できないだろう。誰かが森友学園を優遇しようとしたのだ。国有地の払い下げなのだから、そこには国や中央官庁の関与があったのだ。それをずっとたどっていくと、現時点ではこの「籠池・昭恵ルート」以外に有力なものが見当たらない。

 「役所はそんな忖度などしない!」と政府や自民党、その周辺の人たちが言い張るのはわかる。そう言い張らないと、少なくとも首相の道義的な責任が問われるからだ。首相は「自分や妻がこの問題で働きかけたのだとしたら、わたしは首相を辞めるし政治家も辞める」と断言している。首相夫人が動き、それに応じて役所が動いたということは絶対に認められない。

 しかし「忖度して政治が動く」ことは、今現在でも日本の中で行われているではないか。それは天皇陛下の譲位問題だ。昨年夏に天皇陛下が御自分のお気持ちを国民に対して述べ、それを受けて国会周辺では天皇譲位への制度作りが進んでいる。だがこれは「天皇陛下が言ったから国会が動いているわけではない」というのが、表向きの建て前なのだ。

 現憲法では天皇は国政に関与できないので、天皇陛下が退位を願い、国がそれを受けてそのための制度を作るというのでは憲法違反になりかねない。そこで天皇陛下のお言葉はお言葉として受け止めるが、建て前としてはそれは無視されるのだ。その上で国会ではそれとは別に、天皇の譲位についての制度作りについて議論している……ということになっている。

 天皇陛下が望んだから政治が従ったのではない。それは憲法違反だ。だから政治は天皇陛下のお気持ちを「忖度」して、制度作りのために動く。

 森友学園の問題で行われたのも、結局はそれと同じことだろう。

 役所が森友学園の個別の要望を受け入れることはないし、安倍首相や首相夫人の意向を受けて役所が動くこともない。それはまったく無関係だ。因果関係としては切れている。だが実際のところは、役所は首相夫人の要望を「忖度」して、要望実現のために動いていたのだ。

 働きかけのルートは安倍首相夫人の昭恵さんだ。これは本人も認め、首相も認め、官房長官も認めている。あとはそれに応じて、役所がどのように動いたのかだが、役所は「忖度などしていない」「それとこれとは無関係だ」と言うだろう。

 それは「天皇譲位への制度作りと天皇陛下のお言葉は無関係」と言うのと同じなんだけどね……。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中