「ドラえもん」の呪い

 『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』を観てきた。その感想は明日か明後日には映画瓦版に掲載することにして、今回は「ドラえもんの世界はどうなっとるんだ?」という話。

 「ドラえもん」の世界では、主人公たちが小学校5年生のまま年を取らない。それ自体は別に構わない。「サザエさん」でも「クレヨンしんちゃん」でも「ちびまる子ちゃん」でも、主人公たちは基本的に年を取らないからだ。

 しかし「ドラえもん」のユニークなところは、マンガの読者、あるいはアニメの視聴者が、主人公たちの過去や未来を知っていることだろう。ドラえもんがどのような経緯でのび太のところにやって来たのかを知っているし、のび太としずかちゃんが将来結婚することを知っている。永遠に繰り返される小学5年生の日々の前にはそれ以前の過去があり、小学5年生以降の未来もあるのだ。

 しかし現実には、「ドラえもん」の主人公たちが小学5年生から6年生に進級することはないし、中学生になることもない。彼らはあるはずの未来に進むことを許されず、永遠に小学5年生であり続ける。

 ドラえもん、のび太、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんたちは、小学校5年生の夏休みを何回過ごしているのだろうか? 彼らは何十回もの夏休みを、小学5年生のまま過ごしている。過去や未来や宇宙の果てで大冒険を繰り広げ、再び日常に戻ってくると、そのあとはまた何もかも忘れて、再び同じ時間を繰り返す。

 マンガだからそれでいいのかもしれない。多分いいのだろう。でも「ドラえもん」という作品は、タイムトラベルやタイムパラドックスを扱った作品でもあることを忘れてはなるまい。

 ひょっとしたら彼らは何らかの事故で、小学5年生という時間に閉じ込められているのではないだろうか? 例えばタイムマシンの故障だ。机の引き出しに開いたタイムトンネルが時空を歪めて、のび太の生活圏だけが異なる時空間に取り込まれてしまっている可能性もある。

 そう考えると、「ドラえもん」という作品は結構不気味な世界なのだ……。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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