プレミアムフライデーは効果あるの?

Premium Friday

 来週金曜日(2月24日)からプレミアムフライデーがはじまるのだが、これは社会的に定着するんだろうか?

 そもそも「毎月最終金曜日は午後3時退社にしよう」というのは、そうすることで余暇時間が増え、消費が拡大するだろうという皮算用によるものだ。日本の内需は縮小している。ここに何からの刺激を与えるために、とりあえず「休みを増やそう」という方向に向かったらしい。

 でもこれは「内需拡大のために余暇時間を増やす」という発想が、そもそも最初からダメなのではないだろうか?

 日本の高齢化は年々進行している。日本は人口も減少しはじめている。会社をリタイアして毎日が日曜日になっている高齢者には、そもそも「3時退社」なんて別世界の話だ。人口減少は今後ますます加速するので、その不足分を余暇の増大でまかなおうとすれば、いずれ週休4日ぐらいにしないと間に合わなくなるだろう。

 消費を増やす特効薬は、可処分所得を増やすことだ。つまり日本人全体の給与アップをすればいい。ところがプレミアムフライデーによって、時給換算で働いている非正規労働者(パート、アルバイト、派遣社員)などは、むしろ所得が減ってしまうのだ。

 今や一般オフィスも半分以上は派遣やパートの社員で占められている。派遣社員の平均給与は1,500円ぐらいだろうか。平日18時までの勤務が15時までに短縮されれば、3時間分の給与が減ってしまうわけだ。その額は4,500円。これだけ手取りが減ったら、まず考えるのは節約だ。消費を拡大するどころの騒ぎではない。

 そもそもプレミアムフライデーでは、日本中の誰もが休みを取れることを前提としていない。街に繰り出した会社員たちは、どこでお金を使うのだろうか。飲食店やレジャー施設だろう。そうした場所で働いている人たちには、もちろんプレミアムフライデーなど関係がない。

 時給換算で働いているサービス業のアルバイトは、忙しい時間帯だから、お客が増えたからといって時給が上がるというわけではない。金曜午後にお客が増えればサービス業の経営者は潤うかもしれないが、働くアルバイトはただ忙しくなるだけで実入りは増えない。

 「金曜の午後は家族で一緒に過ごしましょう」というのは、とんだお笑いぐさだ。会社は早くから退社時刻になっても、学校は平常授業で子供が帰ってくるのは夕方になるし、場合によっては部活もあれば塾通いもある。夫婦揃ってプレミアムフライデーの恩恵を得られる家庭などまれで、夫がプレミアムフライデーで早くに帰宅しても、サービス業でパート勤務をしている妻はいつも通りの勤務時間だろう。

 プレミアムフライデーにまったく効果が無いとまでは言わない。一部の会社では制度として取り入れるのだから、そこに一定の効果は生まれるだろう。だがそれは、日本全体で見ればきわめて限定的なものだと思う。

 繰り返しになるが、日本の内需を増やすには全体の給与を引き上げればいい。簡単なことなのだ。それができないまま実施されるプレミアムフライデーは、絵に描いた餅に終わるだろう。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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