国家元首が他罰的に振る舞う時代

 アメリカのトランプ大統領が次々に発する大統領令に対して、アメリカ国内での反発が強まっているらしい。

 まあこれはこれとして、選挙中からトランプ大統領の主張はわかりやすいものだった。それは「アメリカは世界中の食い物にされている」というものだ。

 アメリカは偉大な国だ。アメリカは強い国だ。しかしアメリカはその偉大さや強さに見合う国際的な地位を、もはや得ることができていない。なぜか?

 トランプはこれに対して、「外国が悪い」とか「外国人が悪い」と言うのだ。

 アメリカは国際社会の中で、経済的にも軍事的にも過分な負担を行っている。これがアメリカを弱体化させている。諸外国は寄ってたかってアメリカに不利な協定を結び、アメリカの富は海外に流れている。これを食い止めなければならない。

 アメリカは海外からの合法非合法な移民、あるいは難民によって労働市場が食い荒らされるだけでなく、麻薬、武器、テロなどの犯罪まで、国内に取り込んでしまった。これを排除して、本来の健全なアメリカを取り戻さなければならない。

 はっきり言って、トランプの主張には新鮮味がない。彼の主張は第二次大戦前のドイツでヒトラーがいっていたことの焼き直しだし、現在の日本でネトウヨや自称保守派が言っていることと大差が無いのだ。

 トランプの主張に新鮮味はないが、こうした主張を、現職のアメリカ大統領が、今まさに行っているというのは脅威だろう。いや、これにも既視感が……。

 トランプのやっていることは、日本の安倍首相がやっていたことと同じでいないのか。トランプは自分に対して批判的なマスコミを徹底的に名指しで攻撃するのだが、同じことを安倍首相も行っていなかったか。

 トランプは「偉大なアメリカを取り戻す!」と言って大統領に当選したわけだが、安倍首相も「日本を取り戻す」をスローガンにして首相になった人だ。過去のどこかに自分たちの国にとっての理想的な時代があり、それが敵対勢力の手で毒され害されて本来の姿を見失っているという歴史観。そして敵対勢力や対抗勢力を排除すれば、過去の栄光が取り戻せるという単純でおめでたい見通しで、トランプ大統領と安倍首相は似ているような気がする。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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