腰痛探検隊

腰痛探検隊

 著者と同じく腰痛で苦しんだ経験がある人なら、身につまされること請け合いの「闘病エッセイ」だ。

 僕自身は2年前の春に腰痛が極度に悪化し、立つことも、座ることも、横になって寝ることもままならなくなり、整形外科に入院して椎間板ヘルニアの手術を受けたことがある。

 手術を受けて腰痛自体はほとんど消滅したのだが、その後苦しめられたのが(今も苦しめられている)のが座骨神経痛と、そこから引き起こされるこむら返りだ。とにかく毎晩のように足がつるという、拷問のような責め苦を味わった。

 最近は毎晩寝る前に入念なストレッチをすることで症状が改善しているのだが、小康状態を保っている状態で漠然と感じている不安のようなものは、この本の中で著者が訴えている不安と共通するものだと思う。

 腰痛治療のハウツー本は山のように出ているが、腰痛の「悩み」自体にスポットを当てている本はあまりない。この本はその珍しい領域に挑戦して、見事に成功している本。腰痛に苦しんでいる人、苦しんだ経験を持つ人には、あるあるネタの宝庫であり、腑に落ちることの多いものだと思う。

 ただし腰痛で今この時に苦しんでいて、何らかの治療法を探している人にはあまり役に立たないかもしれない。何しろこの本は、著者がありとあらゆる治療法を試み、あげくの果てにどれも効果が無かった……という本なのだ。

 著者は結局あることを通じて腰痛を克服するのだが、それがあらゆる腰痛持ちに共通の解決方法にはならない。これは著者も本の中で何度も書き、強調していることだが、著者にまったく効果が無かった治療法も、他の患者には効果てきめんの場合が多いし、著者に効果があった方法が、人によってはかえって腰痛を悪化させてしまうことだってあり得るからだ。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 読書

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