サンガジャパンVol.23 特集「この仏教書を読め!!」

サンガジャパンVol.23 特集「この仏教書を読め!!」

 新聞で広告を見てすぐに注文した。書誌データがしっかりしているので、仏教関連のブックガイドとしても優れている。当然だが、最近の仏教書のトレンドがわかるという点でも興味深いものだった。

 巻頭の座談会は、宮崎哲弥の司会で、呉智英、蝉丸P、望月海慧の3名が、仏教書について語るという企画。宮崎哲弥と呉智英には「知的唯仏論: マンガから知の最前線まで-ブッダの思想を現代に問う」という対談本があり、座談会はそれを拡張したような形になっている。しかし仏教専門家の蝉丸と望月を前にして、呉智英の口は少し重たい。司会の立場を忘れて(?)自由自在に語りまくる宮崎を横目に、借りてきた猫のようにおとなしくなってしまっている。もっとも、それはそれで面白いのだが……。

 島田裕巳の著書「ブッダは実在しない」を巡る、島田と藤本晃の対談は面白い。藤本が島田をコテンパンにやっつけているように見えて、肝心なところでは尻尾をつかまれない島田のしたたかさ。藤本晃はサンガジャパンの中で「日本仏教は仏教なのか?」という連載も行っていて、その最新記事が同じ号に掲載されている。これを併せて読むと、藤本とい人物の立ち位置や基本的な考えがより深く理解できるのだ。島田裕巳とは水と油で、これは合わんわなぁ……と、思わずにやにやしてしまう。信仰や実践の外側から仏教を見ている宗教学者と、詳細な文献研究をもとに仏教の実践を語る僧侶兼学者の対談は、がっちり噛み合っている部分もあれば、まるですれ違いになっている部分もある。どこで噛み合って、どこですれ違うかという区分が明確なのがいい。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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