キリスト教記者クラブ忘年会

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 夕方から飯田橋の富士見町教会で、キリスト教記者クラブのオフ会に参加。今回は学研の関連会社であるブックビヨンドの担当者を招いて、同社の提供サービスについて話を聞きながら電子書籍についての勉強会だった。

 僕自身はキリスト教徒ではないのだが、この会には機会があればなるべく参加するようにしている。キリスト教出版というのは小さな世界なのだが、これが「日本の出版界」の縮図になっている。読者の高齢化。書店の疲弊。出版部数と売り上げの減少。業界内の互助会的体質による改革の遅れ……。

 どれも多かれ少なかれ、出版社なら抱えている問題だと思う。小さな世界だが、ここを観ていると日本の出版界がな〜んとなく見えてくるわけだ。

 キリスト教出版自体は規模が小さすぎて、今回のブックビヨンドからの提案に乗るだけの余裕がおそらくどこにもないと思う。ただ電子書籍も含めた書籍販売については、POD(プリント・オン・デマンド)が今後の標準メニューに入ってくるような気がした。

 現在の出版というのは、一部の人気作家や話題作以外は初版数千部のスタートだ。キリスト教出版のような「専門ジャンル」になると、初版で千部に届かないものすらある。よほどの幸運に恵まれない限り、重版などは夢のまた夢。しかしそれでも、初版を売り切って品切れになってしまうことはある。

 仮に初版を千部刷ったとする。これを3年かけて全部売り切って、出版社にも在庫がなくなったとする。多少の手応えはあるので、もう少し売れそうだ。でも千部重版するのはあり得ない。売れるとしてもあと数十部。それも数年かけて売れるかどうか。Amazonのマーケットプレイスでは、中古本に新品の時の2倍の値段が付いている。こういうときに、PODで対応する。注文があるたびに、1冊ずつ刷って読者に届けるのだ。

 もちろん電子書籍という選択肢もあるだろう。あってもいい。でも「本はやはり紙でなくちゃ!」という読者も多いのだ。僕も本は紙の方が読みやすいと思っている。電子版と紙の本がだいたい同じ値段なら、紙の本を買った方がいいだろう。

 マーケットプレイスで中古本に高額な値段が付くのは、それだけ本が求められているわけだから本を作った側としては嬉しいかもしれない。でも中古本がどれだけ高額で取引されても、出版社にも著者にも1円の収入にもならない。それなら電子書籍やPODという形で、出版社から読者に本を届けられる仕組みを作っておいた方がいいだろう。

 ベストセラーやそこそこ売れた本は市場にまとまった数が出回っているため、マーケットプレイスにも潤沢に商品が供給されてそれなりにこなれた価格になっている。PODが威力を発揮するのは、初版がごく少部数で、品切れになっても重版しにくい本だ。キリスト教関連の本なんてのはまさにそうしたものだし、ひょっとしたら映画に関する本も似たようなものかもしれない。

 勉強会の後は忘年会。最近は早寝早起き生活なので、遅くまで飲んでいるとしんどい。でもまあ、楽しかったからいいけどね。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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