救急車は有料にしてもよくないか?

救急車

画像:ウィキペディア

 救急車は有料にすべきか否かという議論が、また行われているらしい。入院の必要がないような軽微な症状でもいちいち救急車を呼び出す患者がいて、それがより深刻で重篤な患者の救急搬送に支障をきたしてしまう……というのが大きな理由らしい。

 救急車を使って緊急搬送されれば、病院の外来受付で待たされることなく優先的に診察も受けられる。大型病院だと外来受付をしてから2〜3時間待ちは当たり前になっているから、救急搬送によってそこに割り込みをかけられるというのは患者にとって大きなメリットかもしれない。ただしそれによって、本来優先的に診察を受けるべき患者が後回しにされてしまうという問題もあるわけだ。

 こうして見ると「緊急性のない患者からは救急輸送で金を取れ!」という声が出ても当然だと思えるのだが、そもそもの話として、こうした話が本当なのかどうかは疑ってみる必要がある。生活保護の不正受給と同じで、極端に悪質な事例を持ち出すことで、全体に悪い印象を与えようとする情報操作の可能性もあるからだ。

 僕自身は救急車のお世話になったことはないが、家族のために救急車を呼んだことが何度かある。救急スタッフはプロフェッショナルで、てきぱきと患者を運んで病院に連れて行ってくれた。とてもありがたい。救急車の出動には1回あたり数万円のコストがかかるそうだが、これだけの設備と人員を常に維持しておこうと思えば、まあそのぐらいのコストはかかって当然なんだろうと思う。

 しかし救急車が足りないというのは事実らしい。僕も近所で救急搬送に「消防車」が駆り出されている現場を見たことがある。119に連絡があっても救急車が出払っていて、動かせる車両が消防車しかなかったのだろう……。

 救急車をタクシーがわりにする人たちが仮にいるのだとすれば、それを排除する一番いい方法は有料化だろう。1回につき500円か1,000円徴収するだけでもだいぶ違うと思う。しかしこうして一律の値段を取ると、それを「タクシー代よりは安上がりな対価」と見なし、「金を払っているんだから文句はないだろう」とばかりに救急車を使い捨てにする悪質利用者が現れかねない。むしろ高額な請求金額にしておいて、事後の手続きで全額払い戻す形の方がいいかもしれない。医者が「これは救急車を呼ぶほどのことではなかった」と判断すれば、利用者からそれなりの金を取るようにすればいい。

 しかし僕も先日椎間板ヘルニアで入院してわかったことだが、肉体的な「痛み」とか「苦しみ」というのは結局本人にしかわからない。突然何らかの痛みに襲われて七転八倒している人や、ケガをして日常にはない大量出血をしている人にしてみれば、それは「生きるか死ぬかの大ごと」に思えてしまうことだってある。結局、救急車を呼ぶ側にはそれが「大ごと」なのか「大したことない」のか、本当のところは区別が付かないのだ。

 自治体によっては「救急車を呼ぶかどうか迷ったらここに電話しろ」という案内を用意しているところもある。東京との場合は#7119がその番号だ。しかしまずそこに電話して、改めて次に119に電話するというのは二度手間だと思う。これは両者を統合して、119に電話したところで本当に呼ぶかどうかの判断をすべきだと思うけど……。

 将来的には#7119と119を統合して、#7119に電話して「緊急性あり」と判断されたものについては救急車を無料利用とし、いきなり119に連絡したものについては有料にするとかになるかもしれないなぁ……。まあ今後は高齢者も今以上に増えるので、救急医療についてのニーズも高まるはず。そこでどうやって「不良ユーザー」を排除していくかという話なんだろうけどね。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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