「でんしゃ通り一丁目」は2巻で完結

でんしゃ通り一丁目(2)

 週刊漫画ゴラクで連載していた、池田邦彦の「でんしゃ通り一丁目」の2巻が発売されていた。物語の舞台は昭和30年代の東京。都電の車掌をしている青年と、就職のため福島から上京してきた少女の淡い恋模様を縦軸に、当時の世相を取り込んださまざまなエピソードがからんでいく。

 1話8ページの短編連作シリーズだったのだが、単行本が2冊出たところでこれは完結らしい。ちょっと残念ではあるけれど、長く続ければ、東京の風景が変わっていく中で悲しい終わり方になってしまったかもしれない。

 同じ著者が国鉄の車掌を主人公にした「カレチ」は、国鉄解体で主人公が職場を去って行くという終わり方だった。都電も昭和38年頃からは次々に路線が撤去されて行く。そこまで物語を引っ張らず、ほのぼのとした雰囲気の中でとりあえずやめてしまったのは正解だったのかも。

 主人公たちのその後がちょっと気になったけど、単行本の最終ページにふたりの結婚式の姿が1カットだけ載っている。読者に対する、ささやかなプレゼントだ。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 読書

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