最低賃金は全国一律にすべきだ

平成26年度地域別最低賃金改定状況

 地方の過疎化と都市集中が止まらない。この流れを止められない原因のひとつは、地方と都市部の給与格差だろうと思っている。

 地方は給料が安くて当たり前だと、おそらく日本中の多くの人が思っている。でもなぜ地方の給料は安いのだろうか。「都会は生活するのにお金がかかるから」とか、「地方の方が物価が安いし」と思われがちだが、でも本当にそうなのか?

 僕は実家が山梨にあるので年に何度か帰省するけど、売られている商品の値段は東京と山梨で大きな差があるとは思えない。

 地方に住んでいる人たちも、買い物は近所のイオンやイトーヨーカドーで済ませているのだ。そこで売られている衣料品や生活雑貨の値段は、基本的には全国一律の値段だろう。食料品だってそうだ。パンも牛乳も酒も清涼飲料水も米も、地方だからといって東京よりずっと安いなんてことはあり得ない。野菜や肉などの生鮮食品も、大手スーパーは契約農家から大量に買い付けて全国発送するからどこも似たような値段だ。

 地方で東京より安いのは土地の値段だ。だが家を建てようとすれば、建築資財や人件費などに東京と同じだけの金がかかる。土地が安い分だけ、広い家を建てたり買ったり借りたりすれば東京より安上がりだが、単身者用の小さな賃貸アパートやマンションになれば東京と大差がなくなってしまう。それでも多少は安いだろうが、地方での暮らしには車が必須なので、その維持費とガソリン代で差額は吹き飛んでしまうだろう。

 地方では実家で親と同居していることがほとんどだし、同じ敷地の中に子供たちのための別棟を作るところも多い。でも地方で一人暮らしをするとなると、生活にかかるお金は東京で暮らすとの変わらないはずだ。それでいて地方は給料が安いのだから、地方の若者が都市部に移動していくのは当たり前だと思う。都市部の方が、単身者は豊かに暮らせるからだ。

 生活物価がほとんど変わらないなら、人はより高い給料をもらえる場所に移動していく。地方に人を定住させたいのなら、都市部と同水準の給与を補償すべきだろう。政府は地方の再生だの再活性化だの言っているが、給与水準の問題を解決しない限り、人口移動の趨勢は変わらないと思う。

 現在最低賃金は地域ごとにかなりの差があるのだが、これは全国一律にすべきだと思う。それによって経営が立ち行かなくなる事業所も出てくるだろうが、従業員に都市部と同じ給与を払えない事業所がゴロゴロあるような地域が、都市部への人口流出を抑えられるはずがない。事業によってはそれでつぶれてしまっては困るものもあると思うが(例えば介護施設や保育施設など)、そこは補助金を充てるなどして、稚気に必要な社会的なインフラを残しておくように工夫すればいい。

 地方の方が給料が安くなっている理由は、過去の歴史的な経緯などいろいろなことがあるのだろう。昔は物流が今ほど発達していなかったので、生鮮食料品などは生産地に近い地域ほど安く手に入れることができた。地方も人の数が今よりずっと多かったので、雇用者側は働き手を安く雇えた。

 でも交通網が発達し、全国一律の流通網が完備している今の日本では、物の値段はどこに行っても同じだ。地方の人も全国チェーンのスーパーで買い物し、全国チェーンのファミレスで食事し、全国チェーンのコンビニでちょっとした買い物をする。時代は変わったのだ。それでも「地方の方が給料が安い」ということを続けていれば、地方はどんどん人が流出していずれもぬけの空になってしまうと思う。

 実際の賃金は各事業所の都合で決まるわけだけど、せめて最低賃金ぐらいは全国一律にした方がいいと思うぞ。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

最低賃金は全国一律にすべきだ」への1件のコメント

  1. ピンバック: 最低賃金は全国一律1,500円にすべきだ | 新佃島・映画ジャーナル

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中