年金維持のため必要なのは移民だ

エヴァの告白

 移民にまつわるビジュアルを探して「チャップリンの移民」のDVDを検索したら、原題が同じ「The Immigrant」の『エヴァの告白』が出てきたので画像を張っておく。どちらも20世紀初頭にヨーロッパからアメリカに移民してきた人たちの物語で、おそらく『エヴァの告白』の製作者たちはチャップリンの映画を踏まえた上でこの映画を作ったのだと思う。

 さて、話は年金のことだ。

 日本の年金制度は国家ぐるみの大規模なネズミ講みたいなものだ。新規会員が親会員に月々の上納金を支払うかわりに、自分は新たな子会員を勧誘してそこから上納金をせしめる。子会員がさらに孫会員も勧誘してくれれば、そこからも一定の上納が自分の手もとに回ってきて、結果としては自分が親会員に上納している金額の何倍、何十倍もの利益が得られるわけだ。

 ネズミ講は必ずどこかで破綻するのだが、日本の年金制度は考え方としてはこのネズミ講と変わらない。ただしネズミ講よりタイムスパンを長く取っているので、破綻が先延ばしになっている。ネズミ講は自分が子会員を勧誘すればそこからすぐに上納金が得られるが、年金制度の場合は自分が何十年も上納金を支払い続けた後、65歳過ぎになると子会員から利益が得られる仕組みになっているのだ。

 しかしいくら数十年のタイムラグがあろうと、制度全体を見ればネズミ講であることに違いはない。ネズミ講は親会員より子会員、子会員より孫会員の方が数が多いことではじめて成り立つ。年金制度も人口構成で高齢者が少なく、若年層が多いという末広がりのピラミッド型になっていて成り立つ制度なのだ。

 でも日本の人口構成は、少子化で逆プラミッド型になっている。子会員がいくら上納しても、それが親会員に行き渡らない。子会員が孫会員を勧誘しようにも、下の世代に行くほど数が減っていくのだからお話にならない。

 年金制度を維持するには、この国家ぐるみのネズミ講に参加する人数を増やさなければしょうがない。その上で年金制度のタイムラグを利用して、保険料は支払うが自分は年金を受け取らないという人を増やすのだ。これを日本人だけで実現しようとすると、「年寄りにはとっとと死んでもらいましょう」みたいな凄惨な話になる。それは無理な相談だから、ここでは移民に登場していただく。

 海外から長期滞在を前提とした労働者を積極的に受け入れるのだ。その方たちには当然、税金も支払っていただくし、年金保険料も納めていただく。しかし永住はさせない。一定の条件(相当に厳しい条件ということだが)を満たせない人には、最終的に本国にお引き取り願う。日本で商売をして稼ぐだけ稼ぎ、晩年は故郷に錦を飾っていただくのもいいだろう。いずれにせよ重要なことは、年金保険料は満額支払った上で、年金は受け取らずに日本から出て行ってもらうことだ。

 たぶん年金制度は、そのぐらいシビアなことをしないと維持できないと思う。

 年金制度を現状のまま破綻させるとどうなるか? 収入の途絶えた多くの人は生活保護受給に切り替わる。そして現状では生活保護費の方が、年金よりも多かったりするのだ。ならばここもシビアに考えて、年金を破綻させるよりは、細々とでも制度を維持し、蓄えのない高齢者には爪に火を灯すような生活を続けていただいた方が国庫負担が少ないということになる。

 というわけで、僕は「移民を受け入れなきゃしょうがないよ」と思っているのだが、反対する人もおそらく多いと思う。だからこれは机上の空論。日本は今後、ゆっくりと死んでいくのです。僕は日本の未来に対して、すご〜く悲観的なんだよね。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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