昨年公開された映画は1,184本だった

映連統計2014

 映連から新しい統計データが発表になった。一昨年は国内で公開された映画の数が1,117本で1,000本の大台を超えたのだが、昨年はさらに増えて1,184本になったらしい。当然だが、これを全部観ている人は日本にひとりもいないだろう。

 ちなみに僕が昨年観たのはたったの216本で、公開作品全体の中の2割程度に過ぎない。まあこれはこれで、映画批評家を名乗っている身としては少なすぎるような気もするけどね……。

 一昨年と昨年の数字を単純に比較すると以下のようになる。

  • 入場人口:155,888人→ 161,116人(103.4%)
  • 興行収入:194,237(百万円)→207,034(百万円)(106.6%)
  • 平均入場料:1,246円→1,285円(103.1%)

 入場人口(映画人口)が増えた以上に興行収入が増えているのは、それだけ高い料金を窓口で支払う観客が増えたということ。昨年は消費税が5%から8%に値上げされたので、それが入場料の値上げに直結し、結果として興行収入が少し増えている。105→108は2.9%の値上げだから、これを差し引くと平均入場料が上がったのはごくわずか。それでも観客数が増えているのは、まあ良かったね……といったところだろうか。

 しかしこの「良かったね」も、本当に「良い」のかどうかはちょっと不明なところがある。

 実際にどの作品に客が入っているのかを見ると、昨年は何と言っても『アナと雪の女王』が独走しているのだ。2位の『永遠の0』の3倍ぐらい稼いでいる。

 つまり昨年『アナと雪の女王』の爆発的なヒットがなければ、その客が多少他の作品に回ったとしても入場人口や興行収入の面で一昨年に比べて大きくダウンしていたのだ。

 何しろ『アナと雪の女王』は1本で254億8千万円の売り上げだ。これを平均入場料1,246円で割り算すれば、何人ぐらいが映画を観たのかという概算を出すことができる。答えは約1,983万人。この映画は子供の入場者が多かったはずなので、実際の入場料単価はもっと低いだろう。間違いなく2千万人以上がこの映画を観ていると思う。

 映画は興行という水商売なので、短い期間を比較して「映画人口が回復した」などと言えるものでもない。もう少し長い目で見た分析も必要だと思うので、それはまた別の機会に……。

 数字の中で少し気になるのは、映画館のスクリーン数が微増していること。一昨年は3,318スクリーンだったのが、昨年は3,364スクリーンで、46スクリーン増えている。しかしシネコンのスクリーンだけ数えると、一昨年は2,831スクリーンだったのが、昨年は2,911スクリーンへと80スクリーン増えた。シネコンで80スクリーン増えたのに全体では46スクリーンだから、それ以外のところで34スクリーン減っているのだ。

 昨年のデータでは、デジタル設備を持つスクリーンが3,262スクリーンある。全体の97%がデジタルになっているのだ。デジタル設備を持たない映画館は、おそらく今後数年で絶滅すると思う。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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