非正規労働が2,000万人

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 山梨日日新聞の朝刊によれば、総務省の労働力調査で11月の非正規労働者数が2,000万人を超え、全労働人口の中での割合も38.0%になったらしい。記事によれば非正規が増えている理由は次の3点。

  • 企業で定年後も働ける継続雇用制度が普及した。
  • 主婦らのパート・アルバイト就労が拡大した。
  • 企業の正社員採用への厳しい姿勢。

 要するに企業は定年退職する正社員がいても、それを新卒採用などで補わずに非正規雇用で補充するわけですね。

 僕は20代前半から契約社員などの非正規雇用で働き、映画批評の仕事を始めてからはフリーランスなのでそもそも「雇用」という勤務形態とはまったく縁がない。だから「正社員か非正規か」みたいな話を聞いてもあまりピンと来ないのだが、今は新卒で大企業に採用されても、そのまま定年まで働き続けられるような時代でないのは確かだろう。サンヨーはどうだ。シャープはどうだ。パイオニアはどうだ。ソニーはどうなったんだ……という状態を、ニュースを通じてではあっても目の当たりにしてきたからね。

 では今の時代に「正社員」であることにどんな価値があるかというと、これは正社員のほうが給料が高いとか、非正規と違っていきなり首になる(あるいは契約を打ち切られる)という心配がないから安定しているということはあるんだろう。でも僕は昔からこれに疑問があって、身分が不安定なら給料は高くするべきだし、安定しているなら給料は安くてもいいんじゃないの? 非正規が気の毒なのは、身分が不安定でしかも給料が低いという、踏んだり蹴ったりの状態になっていることだな。

 本来なら賃金は雇用期間が短いほうが高くなるべきなのです。1年契約なら年収1千万、2年契約なら800万、5年契約なら600万、終身雇用なら500万とかでもいいんだよ。時給いくらのアルバイトやパートなら、最低時給は5千円とかね。1日8時間働いて1日4万円。月22日勤務なら月給88万円。このペースで1年働けば年収1,056万円。アルバイトに1千万払うことを考えると、雇用者側は「それなら5年契約にしよう」とか「正社員にしてしまえ」と考えるでしょう。それで雇用が安定するなら、その方がいいじゃないですか。雇用が安定するほうがお金が使いやすいという人もいるだろうし、短期にドカンと稼いだほうがお金を使いやすいという人もいるだろうけどさ。

 現在のように「非正規のほうが人員調整がしやすくてしかも単価も安い」という状態が続けば、日本は今後も非正規雇用が拡大し続けるでしょうね。「正社員は賃金が高くて調整もしにくい」のだから、企業の側も正社員を増やすための動機が生まれない。企業は「利益」を求めて「経済的な合理性」で動いているわけだから、今の仕組みでは非正規が増えこそすれ、正社員が増える道理がないのです。

 給料が安くて身分不安定な若者がどんどん増えていけば、未婚少子化はさらに進行して行くでしょうね。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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