「地球へ…」を読む

地球へ…

 たまたま入ったBOOKOFFで、竹宮恵子の「地球へ…」全3巻が目に付いたので購入した。1980年に劇場用の長編アニメが公開されているが、この3巻構成のコミックは2007年にテレビアニメ版が製作されたのに合わせて発行された新装版だ。

 竹宮恵子は今年から京都精華大学の学長に就任し、先日紫綬褒章も受章している超有名マンガ家だが、代表作を1本だけあげろと言われれば本作「地球へ…」と言う人が多いのではないだろうか。24年組の中では萩尾望都もSFマンガの世界で図抜けていると思うのだが、作品の完成度や評価が高いわりには、ふたりとも映像化作品があまりないんだなぁ……。24年組で映像化が一番多いのは誰なんだろう。大島弓子かな。

 「地球へ…」は「マンガ少年」で連載されていた当時、雑誌を立ち読みしていた覚えがある。その後は映画の公開に合わせて、大判の総集編が出たんじゃなかったかな。今回購入した新装版は雑誌連載時のカラーページなどもすべて復刻してあるのだが、それにしても当時のマンガの密度の濃いこと。現在のマンガのペースにすると20巻ぐらいになるんじゃないかと著者は言っているけど、確かにそのぐらいの密度がある大河ドラマなのだ。主人公たちが外見上年を取らないという設定なのであまり感じないが、実際には数十年の時間が物語の中で流れているのだから。

 著者の竹宮恵子は、「地球へ…」を20代の終わりに描いている。なんという天才! これはハリウッドで映画化できるスケールだと思うけど、登場人物の多くが外見上10代の少年少女たちという物語だから、そのまま実写映画化することは難しいかもな。

 人工知能によって完全に調整されている未来世界という設定は雑誌連載時には遠い遠い未来の話だったが、おそらく今後数十年で人間は少しずつAIにさまざまな判断を任せていくことになると思う。その結果、AIの判断に合わない要素が少しずつ社会から排除されていくような気もするな。機械の都合に合わせて、人間が生き方を変えていくわけだ。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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