死語と流行語

暮らしの年表流行語100年

 仕事の必要性から、1970年から1980年代の出来事や流行について調べている。流行語についての本を何冊か図書館でも借りてきたのだが、集英社新書から出ていた「新語死語流行語―こんな言葉を生きてきた」という本はひどい。イミダス編集部編、注解大塚明子とあるが、中身は「こんな言葉は絶対に流行っていなかったぞ!」と憤りを感じるほどのもの。取り上げられている見出し語のうち4分の1ぐらいは「こんな言葉があったかも」というものだが、他の4分の1は見出し語として取り上げる言葉自体を間違えていたり解説がトンチンカン。そして残りの大半は編集部が捏造しているとしか思えないのだ。

 まあこうした新語や流行語というのをゼロから考えるのは大変なので、イミダスの編集部が雑誌を積み上げて中から拾ってきた言葉かもしれないけどね。でもその作業内容が、あまりにも粗雑。映画『舟を編む』では国語辞典の編集作業がいかに行われているかという描写があるけれど、イミダスの新語流行語についてはやっつけ仕事っぽいよなぁ……。

 新語や流行語の紹介と解説で精度が高いのは、「新語・流行語大賞」のウェブサイト。これは「現代用語の基礎知識」が選んでるんだよな。少なくともこちらの方が、イミダスよりは真面目ないい仕事をしている感じを受ける。各賞を受賞した言葉を見ると、当初の使われ方はどうであれ、今でも使われている言葉がずいぶんある。それだけ、実際に人口に膾炙していた文字通りの「流行語」だったのでしょう。

 他の本では小林信彦の「現代「死語」ノート」が解説として優れていると思った。これはたぶん、見出し語自体は現代用語の基礎知識などから拾って、そこに著者が解説を加えているのだと思うけどね……。作家が書いている本なので単なる用語解説に終わらず、そこに「批評」が入っているのがいい。読み物としても面白いんだけど、今はもう絶版ですか。そうですか。

 ところで「現代「死語」ノート」は僕も買って持っていた記憶があるのだが、書棚を探しても見つからなかった。どこかで処分しちゃったんだろうな……。今回の仕事の資料にはまったくならなかったのだが、「半死半生語集」というのも面白い本だ。これも以前持っていたはずなのだが、書棚には見つからなかった。どちらも図書館から借りてきたけどね。

 自前で購入した本としては講談社の「暮らしの年表流行語100年」がある。これはわりといい本だと思う。年表部分が本当に暮らしにまつわることで、歴史的な大事件などが二の次になっているのがいい。読み物としてはいいかも。

 年表というのは1冊持っていると調べ物に便利なものなので、僕は「昭和・平成 現代史年表」を使うことが一番多い。ただしこれは平成8年までしか情報が載っておらず、現在は平成20年まで情報を延ばした増補版が出ている。増補版を買うべきか否か……。まあ必要があれば買うことにしよう。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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