「心を見つめる言葉」を読む

心を見つめる言葉

 少し前に書店で見つけて興味を持った本が、図書館にあったので借りて読んだ。ダライ・ラマ法王14世のTwitterでのツイートを集めた「心を見つめる言葉」という本だ。

 個人的には同じような体裁で、フランシスコ教皇のツイートを集めた本も出してほしいなぁと思ったりするが、たぶんフランシスコ教皇のツイートはカトリック教徒(あるいは広い意味でのクリスチャン)にしか役に立たないだろう。ダライ・ラマのツイートは宗教や仏教についてより、人間の「こころ」をテーマにしたものが多いように思う。だからそれだけ集めてくれば、一般向けの本として十分に通用するのだ。

 書店でぱらぱら見ていた時に、最初に目に飛び込んできたのはこんな言葉だった。

現代的な教育もたいせつですが、心の平安を保つすべも学ぶべきです。(P39)

 これはまったくその通りだろうと思った。「心の教育」というのはよく聞くスローガンだが、これがしばしば「道徳」だの「愛国心」といった外面的にどう振る舞うかという話になりがちなのだ。それ以前の問題として、人間の心とは何なのか、その心を整えるにはどうすればいいのかという話が大事なんじゃないだろうか。

 どうすれば金持ちになれるか、どうすれば出世できるか、どうすれば恋人ができるかなどと考えるのも大事かもしれないけど、その目的は結局のところ「どうすれば幸せになれるか」ということになるんだと思う。金持ちでなくても、出世できなくても、恋人がいなくても、毎日を満ち足りた気持ちで過ごせるならそれで十分でしょう。

 でもこうした形の「心の教育」は、世間的にはあまりウケがよくないかもしれないけどね……。「バカでもいいじゃないの、幸せならば」と思ったら誰も勉強しなくなる。「不便でもいいじゃないの、幸せならば」だと世の中の進歩はなくなる。「貧乏でもいいじゃないの、幸せならば」では誰も仕事をしなくなってしまう。おそらく国が求める「心の教育」は、人間の心を何らかの方向に誘導して、その先に何かの行動をうながすものになるんだろうけどね。

 おっと、話がだいぶ本の話からズレてしまった。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 読書

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