国民的アニメと性役割分担

アニメ サザエさん公式大図鑑 サザエでございま~す!

 昨日テレビの討論番組で「男女の性役割分担をどうするか」とか「女性の社会進出をどう支援するか」という話をしていたのだが、その時うちの奥さんが「世間の目はまだまだ男は仕事で女は家庭だと思っているよ。その意識が変わらない限り女性の社会進出なんて無理!」と言っていた。まあ確かにそりゃそうだ。でも僕は、社会の意識なんてあと20年ぐらい変わらないと思うよ。日本の子供たちは子供の頃からテレビ番組を通じて、「男は仕事をして家計を支え、女は主婦として家庭内で家事をするもの」という意識を刷り込まれちゃってるもんね。

 例えば毎週日曜日の午後6時から7時まで、「ちびまる子ちゃん」と「サザエさん」を続けて見ている家庭は多いと思う。これはどちらも、家庭の中に専業主婦しかいない物語だ。どちらも物語の背景は昭和だろうからある程度は仕方ない面もあるのだが、毎週1時間ずつこの刷り込みを受けていたら、子供たちは「母親は家庭にいるものだ」と思い込まされちゃうよ。他の番組も似たり寄ったりだ。例えば「ドラえもん」も「クレヨンしんちゃん」も、父親はサラリーマンで母親は専業主婦になっている。

 アニメに出てくる母親像としては、専業主婦以外に家で商売をしているという例もある。花屋さん、ケーキ屋さん、お弁当屋さんなど、職住一致で自宅兼仕事場になっていることが多い。要するに子供が「ただいま」と帰ってきたときに、「おかえり」と言ってくれる距離に母親がいるわけだ。

 あとアニメに多いのは両親不在タイプで、長寿アニメだと「アンパンマン」や「ポケットモンスター」「ONE PIECE」などがこのパターン。働いている母親が出てくる例では、「名探偵コナン」のように母親が弁護士や女優など、あまり一般的とは言えないようなスーパーレディーの場合もある。

 これらの作品を毎日見ている子供たちにとって、自分たちの人生のロールモデルになりそうな家庭はやはり「父親が働いて母親が専業主婦」ということにならざるを得ないのではないだろうか。しかし働く母親の多くは、会社勤めをしているのだ。あるいはパートタイム労働だろうか。でもテレビアニメにそうした「普通に働く母親」が出てくることはほとんどないのが不思議だ。

 こうしたテレビアニメを作っている制作会社や放送しているテレビ局にも、男性と共に働く女性は大勢いるはずだ。だがそれがまったく作品に反映しないのは、結局のところ現在の日本では「働く母親のいる家庭の姿」が誰も明確にイメージできないからなのではないだろうか。だから結局、昔から誰もが知っている「働く父と専業主婦」という家庭モデルに寄りかかってしまうのだ。子供向けのテレビアニメにすべて「働く母親」が登場する必要もないのだが、それがほとんど皆無という状態はやはり異様なものだと思う。

 とりあえず今後子供向けのアニメを企画する人は、主人公の母親を「出版社勤務」や「テレビ局勤務」など、身近なところでエピソードが拾えそうな職業に設定してみてはどうだろう。まあそうなったらなったで「母親が仕事で参観日(あるいは運動会)に来られなくて寂しい思いをする主人公」などという、紋切り型のエピソードが作られてウンザリしそうではあるけどね。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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