「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台版と映画版

サウンド・オブ・ミュージック

 図書館で「サウンド・オブ・ミュージック 50周年記念盤」というCDを借りてきた。『サウンド・オブ・ミュージック』はジュリー・アンドリュース主演で1965年に作られた映画が有名だが、このCDは1959年にメアリー・マーティン主演で初演された舞台の50周年を記念して発売されたもの。メアリー・マーティンは1930年代から50年代にかけて活躍したブロードウェイ・ミュージカルの大スター女優で、「サウンド・オブ・ミュージック」以外の作品では、1949年の「南太平洋」や、1954年の「ピーター・パン」が有名。映画出演はあまり数がないのだが、これは舞台の人気者だった彼女には映画出演する暇がなかったからだろう。

 「サウンド・オブ・ミュージック」は日本でも翻訳舞台が何度も上演されていて観ている人が多いはずだが、現在上演されている舞台は映画の大ヒット後に、映画に合わせていくつか改変されている部分がある。映画のために作ったオリジナルナンバーを、その後の舞台版にも流用しているのだ。オリジナルの舞台で歌われた曲が映画では何曲かカットされ、これが映画版以降の舞台でも同じようにカットされることもある。このあたりの楽曲の移動や変遷というのは舞台版の映画化でしばしば行われることだし、資料を見れば何となくわかるものなのだ。

 僕は映画版『サウンド・オブ・ミュージック』しか観たことがなく、オリジナルキャストのレコーディングを聴くのは今回が初めてだったのだが、物語の冒頭で歌われるタイトル曲「サウンド・オブ・ミュージック」にヴァースがあることに驚いた。こういうのは資料を見ていてもわからないのだ。映画だとアルプスの空撮から丘の上のジュリー・アンドリュースにカメラが寄り、音楽が盛り上がってからパッと歌のサビの部分に入るのだが、舞台版はこの空撮部分のメロディがヴァースとして歌われている。もっともこういうものも、YouTubeにアップロードされている楽曲を聴けばわかることなんですけどね。

 映画版のジュリー・アンドリュースに比べると、メアリー・マーティンは声に艶があって「大人の女性」という感じがする。彼女は1913年生まれだから、「サウンド・オブ・ミュージック」の初演時点で40代半ばの熟女。これだと映画でマリアを演じるのがちょっと苦しいので、映画ではドリス・デイ、オードリー・ヘップバーン、ロミー・シュナイダーなどが候補にあがり、最終的にはアンドリュースに決まったのだという。結果論ではあるけれど、この役はアンドリュースでよかったよ。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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