出版著作権についてのセミナー

JEPA

 神保町の日本教育会館で開催されたJEPA著作権関連セミナーに参加してきた。電子書籍が「出版」の一角を占めてくる中で、出版にまつわる著作権の運用がどうなるのかという話の2回目だ。先週18日に行われた1回目のセミナーは、原稿の締切などがあって参加できなかったのが残念。今回は契約書のひな形を用いながら、それが著作権法的にはどんなことを意味しているのかを解説していくものだった。

 僕は小さな出版社の仕事を数年手伝ったことがあるのだが、そこでは著者と出版契約書を交わすことがなかったので、改めて契約書の内容を見るのは面白かった。用意されていたのは日本書籍出版協会が作成した契約書のひな形で、書かれている内容は現在の出版契約の最大公約数的なものと考えていいのだろう。これを読むと、現在の出版業界の慣行がどうなっているのかがだいたい見えてくる。

 出版権は独占的で排他的な契約なので、この契約が結ばれると著者本人ですら自由に著書の出版ができなくなるというのは「なるほど」だし、出版権の中身は複製権と頒布権に分かれているという話も「ふむふむ」なのだ。

 一通りの講義が終わった後に質疑応答があったのだが、これも実際の出版の現場でどんなことが問題になっているのか、どんなことに関心を持たれているのかがわかるいい機会だった。出版義務についての質問がいくつか出ていて、出版の現場では紙の印刷物については増刷などのリスクを負わず、電子出版で対応することが考えられているのかなぁ……という印象も受けた。

 今後は紙の本の出版契約を結ぶ際、電子出版についても包括的な契約を結ぶことになるのだと思う。だが場合によっては紙の本の出版権は他の出版社に移り、電子版だけが残るということもあり得るのだろう。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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