都議会でのセクハラ野次について

都議会

 都議会でのセクハラ野次問題についてだが、これはひとりの女性議員に対する下品な野次という以前に、野次った議員やそれをかばい立てしているお仲間議員たちの「少子化対策」に対する不真面目さを物語るものだったと思う。

 東京の未婚率は高い。日本一高い。断トツにずば抜けている。30代女性の未婚率は34%、男性は43.7%が未婚なのだ(2010年)。野次った議員は「女が結婚しないのが悪い」と言いたかったのかもしれないが、これを見れば東京の少子化の原因については、むしろ男性の側により大きな問題があるのだ。出生率は全国が1.43なのに東京は1.13で全国最低。これも図抜けて低い。女性はひとりで子供を産めるわけではないので、これもやはり男性に責任の半分が存在する。少子化問題についての責任は、ひとりの女性が結婚するか、子供を産むかという問題ではなく、そのパートナーとなる男性や、子供を生み育てて行くカップルを支える社会全体の問題でもある。これはこの問題の大前提なのだ。野次った議員が誰なのかは特定されていないが、彼ら(と複数形にしておこう)にはこうした問題に対する当事者意識がないのだろうか?

 東京はオリンピックが開かれる2020年頃までは外部からの流入によって人口が増加するが、その後は人口減少に転じるという。今からたった6〜7年後の未来だ。10年後の東京は、極端に過密化した中で超高齢化社会に向かって突っ走っている。高齢者の下支えをする若年層が再生産されないまま、老人ばかりが増えていく社会になる。孤独死、孤立死は増え、介護の担い手がいないまま老人があちこちで野垂れ死にするような街になるだろう。東京の未来は高齢スラムなのだ。人口の多くを占める老人に手が回らないのに、子供に手が回るわけがない。東京はますます子供を産みにくく、育てにくい社会になるだろう。

 これは断言してもいいのだが、このまま放置しておけば東京の未婚率はさらに上昇し、出生率はさらに下がるだろう。30代未婚率が50%に達するのはそう遠くないことに思えるし、出生率が1を割り込むのも時間の問題だ。女性議員に対して「結婚しないのか」だの「子供産めないのか」などと品のない野次を飛ばし、それを放置している議会が、この問題に真面目に取り組むとは思えない。

投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 日記

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