映画|ザ・イースト

13110802l FBIから民間警備会社に転職したジェーンは、大企業に対して次々テロを仕掛けるグループ、ザ・イーストへの潜入捜査を命じられる。しかしそこで彼女が見たのは、事前に知っていた「知識」とはまるで違うグループの姿だった……。

 環境保護グループによる企業や国家権力に対するテロの問題は、以前東京国際映画祭で観たドキュメンタリー映画でも観たことがある。最初は平和的な手段でデモや広報活動を行っていたグループは、度重なる弾圧によってそれまでの手法に行き詰まりを感じ、行動をエスカレートさせていく。この映画に出てくるザ・イーストというのも、そうした過激派グループのひとつだ。

 犯罪捜査のつもりでグループに潜入したヒロインが、徐々にグループの思想や行動に感化されてしまうという物語。この映画の欠点はテログループの言い分が圧倒的に正しく、それを取り締まろう、それを摘発しようとする側に何の大義もないことだろう。彼らが言えるのは「それは法律に違反している」しかない。そのため映画を観ていてもヒロインがテログループに心惹かれていくことが自然に思えてしまい、そこに大きな葛藤が見えてこない。これはもう少し工夫の余地があったんじゃないだろうか。例えば主人公の恋人を、問題を起こしている大企業に勤めている人間にするとかね……。ちょっと安易かな。

 アメリカは企業による強欲な資本主義が発達している国で、搾取されているはずの市民ですらなぜかそうした企業の活動を支持するという不思議な国柄でもある。(アメリカで新しい保険制度が導入されるのに、どれだけ市民からの反発があったことか。)そうした中では、企業の論理に反発するグループがあるというだけでも、かなりの問題作なのかなぁ……。

(原題:The East)

2014年1月31日(金)シネマカリテ新宿ほか

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投稿者: 服部弘一郎 カテゴリー: 映画

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